学べる内容・難易度・読んでいただきたい人
今回学べる内容
●原形はどのようなときに使うのか
●「There is ~. / There are ~.」構文について
今回のブログの難易度
●2020年沖縄県公立高校入試問題→基礎レベル
●解説の中には標準レベル、発展レベルの内容が含まれています
今回のブログを読んでいただきたい人
●公立高校入試に臨む受験生
●中学レベルの基礎英文法を学びたい人
●発展レベルの知識を習得したい人
今回の問題
問題 次の会話文の( )に入るものを選びなさい
2020年 沖縄県公立入試
A:There ( ) a lot of children in the park. Why?
B:They have a summer festival today.
[選択肢 be am are is ]
今回の問題の正解
正解:are
今回の問題の解説とその他の学ぶべきこと
今回の問題の解説
このような文法問題の選択肢のある問題は、まず全訳をしないで解けるかどうか考えてましょう。
全訳をしないでも解ける問題であれば、全訳をしないほうが良いです。
なぜならば、高校入試や模試などには制限時間があります。
このような文法問題で多くの時間を使ってしまうと、後に出てくる長文問題で時間が足りなくなってしまいます。
長文問題というものは、基本的に時間をかければ解ける可能性が高いので、時間をかけるならば長文問題にしましょう。
したがって、文法問題がいかに素速く解けるかがカギになってきます。
今回の問題では、まず選択肢を確認してみましょう。
「be」→原形
「am are is」→現在形
ということはわかりますね。
原形を使うのは、『命令文』『助動詞の後』『不定詞toの後ろ』『知覚動詞や使役動詞を用いたとき』などとなっています。
この問題では、そのようなものは一切使っていませんので、原形はありえません。
そうなると「am are is」の中に解答があるということになります。
今回の問題は「There is ~. / There are ~.」の構文となりますので、「~」の部分に注目することになります。
「~」の部分が「a lot of children」という複数形になっていますので、解答は「are」が正解となります。
その他学ぶべきこと1:「There is ~/There are ~」構文の文型は?
高校受験や大学受験で大切になってくるのが文型をしっかり理解していることです。
早速ですが、「There is ~/There are ~」構文は第何文型でしょうか。
答えは第1文型です。
There is a book on the desk.
という例文を使って考えましょう。
となります。
ちなみに
「S」は主語(Subject)
「V」は動詞(Verb)
「M」は修飾語(Modifier)
です。
第1文型→ S V
第2文型→ S V C
第3文型→ S V O
第4文型→ S V O O
第5文型→ S V O C
ですので、今回の例文は第1文型にあたります。
「There」がMだということに注意してください。
まぁ、「a book」が「books」となれば
There are books on the desk.
となりますので、「a book (books)」のところが主語だとわかるでしょう。
「There is ~/There are ~」構文は何が何でも第1文型となりますので、そのように覚えておきましょう。
ポイント:「There is ~/There are ~」は絶対に第1文型!
その他学ぶべきこと2:「There is ~/There are ~」構文の否定文と疑問文
「There is a book on the desk.」は結局のところ、be動詞を使った英文ですので、否定文も疑問文もbe動詞のときの英文と同じ作り方になります。
否定文:There isn’t a book on the desk.
疑問文:Is there a book on the desk?
となります。
疑問文の答え方は
Yes, there is.
No, there isn’t.
ですね。
もちろん、
Are there books on the desk?となれば
答えは
Yes, there are.
No, there aren’t.
です。
その他のThere is ~/There are ~」構文を使った疑問文については『その他学ぶべきこと4:「There is ~/There are ~」構文で注意すること』で扱います。
その他学ぶべきこと3:「There is ~/There are ~」構文の訳し方
There is a book on the desk.
は「机の上に本があります。」と訳します。
「There」は訳さないのです。
あくまでも主語は「a book」です。
There were many people in the park. (公園にたくさんの人々がいました。)
There is not an egg in the box. (箱の中には卵がありません。)
There is no one in the classroom. (教室には誰もいません。)
There is little water in this bottle. (この瓶の中にはほとんど水がありません。)
There is a little water in this bottle. (この瓶の中には少しの水があります。)
〈プラスα〉
上記の「little」と「a little」は「ほとんど~ない」と「少し~」で訳してありますが、両者の量的な違いはほとんどありません。
量的には同じくらいと言って良いでしょう。
違うとすれば、感覚が違うというくらいでしょう。
つまり、前者は『あまり水が残っていないなぁ』という感覚があり、後者は『まだ水が残っているよ』という感じですね。
Are there any boys in this room? (この部屋には何人かの少年たちがいますか。)
Yes, there are. (はい、います。)
No, there aren’t. (いいえ、いません。)
その他学ぶべきこと4:「There is ~/There are ~」構文で注意すること
結論から言うと、「There is ~/There are ~」構文で注意することは
「ある不特定のものが存在することを示す構文」である
ということです。
つまり、「特定のもの」については使うことができません。
「特定のもの」を使いたい場合は別の言い方がありますので、それぞれの例を次に挙げておきましょう。
◯ There is a pen in the box. (その箱の中にペンがあります。)
✕ There is my pen in the box.
→◯ My pen is in the box. (その箱の中に私のペンがあります。)
そして高校入試や模試などでよく問われる問題をご紹介しましょう。
問題:次の①~④の下線部を答えとする疑問文をそれぞれ作りなさい
どれもよく見かける問題ですので、絶対に解き方をマスターしてください。
では解説に移りましょう。
①の解答解説
①では「His pen」のところが何なのかを質問しています。
つまり、机の上に何があるのかがわからないので
〇〇 is on the desk.
となり、◯◯の部分がわからないので、これを「what」に置き換えて疑問文を作れば良いことになります。
What is on the desk? (机の上に何がありますか。)
という英文が解答になります。
わかりやすく図で説明すると
となります。
②の解答解説
②でも同様に考えます。
「a pen」のところが何なのかを質問しています。
つまり、机の上に何があるのかがわからないので
There is ◯◯ on the desk.
となり、◯◯がわからないので、これを「what」に置き換えて疑問文を作れば良いことになります。
whatは一番前に来ますね。さらに後ろに続く文は疑問文の語順になりますから
What is there on the desk? (机の上に何がありますか。)
という英文になります。
しかし、よく見てください。
①のWhat is on the desk? と ②の What is there on the desk? は同じ意味になりませんか?
同じ意味なのに、英文が2つあるのは良くないので、②の解答も
What is on the desk?
に統一することになります。
したがって、①と同じ英文が解答になります。
図で説明すると以下のようになります。
③の解答解説
③も②と同じように考えてください。
まずは下線部「five pens」のところが何なのか聞かれているので
There are ◯◯ on the desk.
となります。
◯◯ にwhatを当てはめて、疑問文にすると
There are what on the desk.
となりますが、これでは正しい英文になりませんね。
what は一番前に出されて、さらに残りは疑問文にしなれければならないので
What are there on the desk?
となります。
まだ正しい正解ではありませんよ。
先ほどの②のように上記の英文の「there」は不要になりますので
What are on the desk?
となるのですが、果たしてこれで正解でしょうか?
文型を考えると正解が見えてきます。
「What」がS(主語)
「are」がV(動詞)
「on the desk」がM(修飾語)
という第1文型になります。
そこで注意してほしいのは「What」という疑問詞は『単数扱い』だということです。
したがって
✕ What are on the desk?
◯ What is on the desk?
となります。
正解は「What is on the desk?」です。
図でわかりやすく表すと以下のようになります。
④の解答解説
③とは違い、今回は「five」だけに下線部が引かれています。
ということは「机の上にはペンがある」ということはわかっています。
わからないのは「何本あるか」ということになりますね。
「何本」という表現は英語で「how many(どのくらいたくさんの)」で表します。
「how many」は疑問文にすると一番前になりますが、ここで注意することは「how many」の後ろに必ず名詞をしっかりとつけるということです。
つまり「how many pens」をワンセットにして前に出してください。
「how many」はもともと「five」のことですから、「pens」と切り離すことはできませんよね。
「how many pens」後ろは疑問文の形になりますので、正解は以下のようになります。
How many pens are there on the desk?
わかりやすく図で説明すると以下のようになります。
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