歴史新聞、本日4月10日は何が起こった日!?
今日は歴史上で何が起こった日なのかを新聞のように報道します。
トピック 『「太陽が喰われた!」飛鳥の空、黒く沈む、朝廷騒然――突如の日食に民も神も震える「これは天の怒りか、国の乱れか」――僧侶らが急遽祈祷、鐘と太鼓が鳴り響く!』
推古天皇三十六年 三月二日(新暦:628年4月10日)発行
本日午刻、突如として空がかき曇り、太陽が黒く覆われるという未曾有の天変が発生!
人々は空を見上げ、「太陽が喰われた!」「鬼が空に現れた!」と阿鼻叫喚。
都の朝堂院から山間の村々まで、恐怖と混乱が一気に広がった。
[これは「天の怒り」か――民も朝廷も不安に震える]
古来、太陽は天照大神の化身とされ、その光が失われることは「天の怒り」そのもの。
とりわけ今回のように突然起こる日食は、政治や国家の乱れ、あるいは朝廷への警告として受け止められている。
朝廷内では、日食直後に急遽,神祇官・陰陽博士・仏僧らが集められ、原因究明と鎮魂の儀式が始まった。
一部の官人からは、
「これはまつりごとに歪みがあるとの天意ではないか」
「仏法の教えを軽んじた報いでは」
との声も上がっている。
[太鼓鳴り響き、邪霊を祓う――各地で儀式]
都では日食が始まるや否や、寺社の鐘が打ち鳴らされ、太鼓が轟いた。
これは、「太陽を食らう邪霊を追い払う」ための古来からの儀式で、民は皆で音を立て、口々に神々の名を唱えて太陽に祈った。
農村部でも、老人たちが「これは村に禍が来る兆しだ」と声を震わせ、鶏を捧げる祈祷や、川辺での水占いが行われたとの報告も。
[天文の記録、ついに残る――日記に書き記す官人も]
この天変は、『日本書紀』に記される最初の「日蝕の記録」となる見込み。
記録にあたる中臣氏の筆録官は、
「まさに天の異変。後世に伝えるべし」
と語っており、今後の記録が期待されている。
天文に通じた陰陽博士の一人は、
「これは必ずや、月が太陽を隠す“蝕”という現象である」
「だが、それを知ってなお、我らの心は震えるばかりじゃ」
と述べた。
[「空が黒くなる、その意味とは」]
太陽は我らを照らす神。
その神が一時姿を隠したのは、単なる自然のいたずらか、それとも人の過ちを照らすための“間”だったのか――。
いま、民は静かに考える。
「わたしたちの暮らしは、天に恥じぬものであったか?」
夜のような昼が明けた今、
飛鳥の空には再び光が差し込んでいる。
だがその光は、ただ明るいだけのものではない――。
【注意】、あくまでも歴史新聞報道で、当時の状況を再現した報道であり、現代の報道ではありません。
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